「平川ねぷたまつり」と言えば、勇壮な山車と華やかなお囃子が特徴の、平川市民にとって1年に一度の大切な祭りです。
そのねぷたの山車の「顔」と言えるのが、迫力満点の「ねぷた絵」。今回は、ねぷた絵を制作する絵師、渡辺健資さん(32)、絵師名・渡辺資秋さんにフォーカスしました。
渡辺さんは、2018年の平川ねぷたで優秀賞を受賞するなど、数多くの受賞歴をもつ新進気鋭の絵師です。
絵師になって、約14年。40~60代の絵師が多い中、若手の絵師として平川のねぷた絵ほか、黒石のねぷた絵も手掛けるなど、幅広く活躍しています。
渡辺さんがねぷた絵に携わるようになったのは、小学生の頃から。
“お兄ちゃん”のように親しかった方が絵師だったそうで、夏になるとねぷた絵を描くところについて回り、いろいろと手伝っていたそう。
その手伝いが大変面白く、ねぷたの絵師になりたいと自然と思うようになり、高校を卒業するタイミングでその絵師さんからねぷた絵の仕事を引き継ぎました。
しかし、絵師になって1年目は、墨入れという大事な工程でもなかなか筆を入れることができず、戸惑いも多かったと言います。
さまざまな経験を積み、「約7年たってやっと独り立ちできたと感じた」と、絵師としての大変さを語ってくれました。現在、渡辺さんは自宅敷地内にアトリエを持ち、平日は会社員として仕事をしながら、春から夏にかけてはほぼ毎晩、ねぷた絵を描く作業を続けています。